14日/15日






 すごくベタなことを想像した。芸術の価値を信じて、人生の時間の大半をささげてきた人たちは、空っぽのスーパーで見事なまでに売れ残った花々に、いま現在のわが身を重ねるかもしれない。(ウォルマート西友の花の陳列の仕方はあまりにひどいとしても。)
 でも花はすぐ必要になる。人にこの生きている時間の豊かな流れを感じさせ、持続的な生命力を湧き上がらせるのは花だ。花はそのことを知らないけど、必要とされない今も休むことなく咲き続けている。安易で感傷的な比喩は必要ないけど、いまの、花の揺るがなさについて。