３１日

　午前中は激しい雨が降っている音がしていた。その音をおかずに寝た。
　この部屋の壁紙がこんなにごつごつしたものだとは知らなかった。
　雨の日に蜘蛛がよくいるから、きっと避難してきてるのだろう。
　蜘蛛にも過ごしにくかった７月が今日でおしまい。
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　人は永遠に同じではいられない。だから、少年時代に共有された資質的な共通点に基づいて友達であり続けることはできない。だって、気質は変わるし、政治イデオロギーも、思想信条も、音楽の好みも、食べ物の好き嫌いも、性的嗜癖も、信仰心も、時間とともにどんどん変わってゆくからだ。
　そんなあやふやなものを永続的な友情の基礎に据えることはできない。だから、友情を基礎づけることができるのは、人間がどれほど変化しても変化しないものでなければならない。
　人間がどれほど変化しても変化しないもの、それは、「変化する仕方」である。
　人間は変化するが、変化する仕方は変化しない。
　同じ考えを共有する人と出会うことはむずかしくない。けれども、ある構想から別の構想へジャンプする仕方や、手持ちの価値観の枠組みを「壊す」仕方が自分と同じ人と出会うことはレアである。
　（内田樹「友達であり続ける秘訣」『子どもは判ってくれない』所収、文春文庫）
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　昨日のアフォーダンスの本のなかのギブソンの発見と似た話