22日
今日も読んでた『現代思想入門』は、カール・ポパーの項だった。
「現代リベラリズム」の章の中で、彼だけに興味を持った。
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「人間の歴史の経過は、人間の知識が成長することによって、はなはだしく影響を受ける」
「合理的もしくは科学的な方法によって、われわれの科学的知識が将来どのように成長するかを、
予測することは不可能である」
「したがってわれわれは、人間の歴史の未来の経過を予測することはできない」
「このことは、われわれが理論歴史学の可能性を否定しなければならない、ということを意味している。
すなわち、理論物理学に対応するような歴史的社会科学の可能性を、否認すべきことを意味している。
歴史的予測の根拠として役立つような、歴史の発展に関する科学的理論はありえない」
「<歴史主義>的諸方法・・・の基本的な狙いは、したがって誤解に発しており、かくして<歴史主義>は瓦解する」
(カール・ポパー『歴史主義の貧困』久野収+市井三郎訳)
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『現代思想入門』に引用されてるポパーの記述は、こうした単純なものだけど、なんか力強い。
「反証可能性によって人の知識が成長していくこと」と、「進歩史観」はまったくの別物であると明言する。